私が師事している谷地教授のお取り計らいがあって、
某国立大学の経営学部大学生(主に3年生)に週に1回
マーケティング授業を教えている。
通常は、ビジネススキルを学ぼうとする企業ビジネスマンや
経営者が相手なので、まったく勝手が違う。
何が違うというと、取組姿勢やビジネス知識だ。
無論、これら2つはビジネスマンが圧倒的に学生を上回る。
たとえば、学生に対して、ある業界についてリサーチ課題、
今後の業界予測などを調べなさいなどを課すと
まあ、ほぼ全員が楽観的な予測、もしくは企業や
市場が出した「いいこと」を鵜呑みにしたアウトプットを
出してくる。
これは、「無知」がなせる業だ。市場やビジネスの厳しさを
知らないからこそ、楽観的なアウトプットにつながっている。
しかし、私はここに大きな学びがある。
ビジネスマンは、知りすぎてるがゆえに「限界」を設けていないだろうか?
自らの思考に限界を設ければ、イノベーション(革新)は生まれてこない。
楽観的な学生も社会に入れば、無知を無くし、知ることで
限界を作っていこうとするだろう。
だが、今後の世の中を変えるのは、誰もが気付かない
ことを発想するイノベーションの力だ。
週に1回だけ対峙する学生との時間を私はとても楽しみにしている。