4/15発売の拙著『最強のコピーライティングバイブル』が
おかげ様で売れている。
東洋経済が発表するビジネス誌ランキングで、2週連続全国1位になり、
発売から2週間で重版が決定した。この本のコンセプトは2つある。
1)名著3部作を1つに凝縮
2)国内100事例で解説
名著3部作とは、『ザ・マーケティング基本篇・実践篇』
『ザ・コピーライティング』『伝説のコピーライティングバイブル』
で長年世界で読み継がれているベスト&ロングセラーだ。
しかし分厚く、古い海外事例で、現代の日本のビジネスマンに自分ゴト化しにくいという
欠点があった。なんせ2000ページを超える大著である。
2つのコンセプトはそれらを解決するものである。
では、なぜ『最強のコピーライティング』は、薄い1冊にしなければ
ならなかったか?これを論点に著者の私が整理してみたい。
発売から2週間を過ぎて、対面での感想、ネットでの評判を振り返ってみた。
まず、この本を購入する読者を分析してみると大きく2タイプいる。
・Aタイプ:3部作を既読の方
・Bタイプ:3部作を未読の方
前者は、2000ページを読破しているだけあって、
一山越えた読者達、マーケティング中級者以上であろう。
彼らにとっては、本書はエッセンスを抜き出したので
物足りなく感じるかもしれない。
後者は、初級者が多く、はとバス1日ツアーの様に、効率的に名所のみを
短時間で回れたことで、面白く満足をされたかもしれない。
しかし、私には読者が上記のAかBのどちらにいるなんて
ハッキリ言って、どうでもいいことだ。
以下のどちらかに属すかを問いてみたい。
・Xタイプ:2000ページを読み込んで、1つも実践しない
・Yタイプ:200ページだけしか読んでないが、1つは実践している。
実は、名著3部作はその分厚さゆえに、上記のXタイプ(読んで実践しない)が多い。
それではダメだ。Xタイプより、Yタイプ(少し読んで実践する)タイプの方が
はるかに本の価値を手にしている。
もちろん、2000ページを読み込み、実践活動に反映している方がいれば
それが1番だ。だが、多くの読者を見たが、残念なことにこの類は極めて稀少なのである。
そこで、以下2タイプの読者への提案だ。
・Aタイプ:3部作を既読の方
・Bタイプ:3部作を未読の方
両タイプともに、エッセンス版である拙著『最強のコピーライティングバイブル』
を読み、実践に移して欲しい。
その後、Aタイプ(3部作既読者)は、手元に3部作を引き寄せて読みなおし、
本書で物足りない部分を抜き出し、実践に移して欲しい。
Bタイプ(3部作未読者)は、本書を実践で使い倒した後、
原典である3部作を精読してみて欲しい。高くて登れなかった
2000ページの巨大な山が、ぐんと登りやすくなって、
頭に入ってきやすくなっているだろう。
では、最初の論点に戻る。
では、なぜ『最強のコピーライティング』は、薄い1冊にしなければ
ならなかったか?
それは、「実践」に移ってもらいたいためだ。
3部作の著者はロン・ジェイコブスを除いて、他界している。
読者が「実践」に移ってもらってこそ、あの世の彼らは
本の価値を送り届けたと安堵するに違いない。