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「レンガとモルタル」の様なビジネス用語

「レンガとモルタル」って何のことかしってますか?1024px-Ziegelmauer

最近、CRMの論文を書くために英文ジャーナルを読んでいると

“Brick and mortar(レンガとモルタル)”って言葉が

出てきます。これ、「店舗販売を行う会社」って意味なんです。

オンライン会社と対比して使われます。

つまり、ネット通販会社などの無店舗会社に対して、

(レンガとモルタルで作ってる訳ではないけど)

実態がある店舗を持っているという意味です。

こうゆうのは受験英語では出てこないですもんね〜。

勉強になりました。

隠語とべきものではありませんが、日本語でも似たようなものがあります。

「アゴ・アシ・マクラ」なんて代表例でしょう。

セレブや著名先生を呼ぶ時、

「アゴ・アシ・マクラはどうする?」なんて

使われたりします。

意味は、アゴ=食事、アシ=交通費、マクラー宿泊費になるので、

上記の会話は、「ゲストへの食事代、交通費、宿泊費はこっちで持つの?」

という意味です。

これもビジネス経験がないと学べないですよね。

費用対効果で測れない食事のチカラ

CRMやダイレクトマーケティングは、あらゆる活動が数値指標化されて、

諸活動の費用対効果(ROI)やパフォーマンスが可視化されている。

しかしながら、見えない、指標化できないことで、疎かにしては

いけないことがある。

「食事」である。

ビジネスを円滑にするのに「食事」は度々活用される。

そこでの出費や労力に対する成果などは、数値化できないが、

絶対に疎かにできない。

私も札幌、福岡に出張の度に関係者と食事を共にする。

というかほとんどご馳走してもらうのだが、これが

楽しみでしょうがない。地のものを地のビジネス関係者と

共にすることで、大きな感謝がやる気になって、仕事に反映される。

そんな経験は誰しもあるだろうが、先日の日韓首脳会談はどうだろう?

先ごろ、ようやく隣国である韓国との日韓首脳会談が実現した。

会談の成果はさておき、朴大統領は、安倍総理との夕食はもちろん

昼食さえも用意しなかった。

(結局、安倍さんは昼食に日本人関係者と焼き肉を食べたらしい)

韓国料理はとても美味しいし、何しろ日本人の口にも合う。

韓国人も食事をふるまうことが好きだ。

私個人が韓国の親しきビジネス関係者を訪ね、

共に食事をできず帰国しなければならなければ

とても寂しい。逆に、韓国の友人が私を訪ねに来たら

絶対にタダでは帰させない。

こうゆう小さな積み重ねが大きなビジネス契機になることがある。

費用対効果には出てこない、小さな努力であろう。

 

 

世間から見えない美しい汗

世間がハロウィーンに浮かれている間、夜を徹して働いていた人たちがいる。

私は、起業する前にある2つの企業グループに在籍していた。その1つ、

2004年まで在籍していた外資系のシティグループ・リテール事業

(シティバンク・シティカード)が

2015年11月1日、日本資本財閥に統合された。

渋谷のスクランブル交差点では、ハロウィーンの狂乱に

浮かれている中、システム統合にあたったスタッフは

11月1日の統合に身を削っていたことだろう。

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アメリカ資本の強烈さを知っている身としては

感慨深いものがある。

それよりも想いを馳せるのが、統合という変化に携わった

スタッフの努力である。

システム変更、リブランディングは顧客に一切の迷惑を

かけないのが100点である。1点の瑕疵も許されないのだ。

ブランド移行、統合移行により表面上何もアクシデントが

でないために全ての努力を結集する。

得点して褒められるポイントゲッターではなく、0点に抑えることで

初めて評価されるゴールキーパーのような厳しい立ち位置。

そんな環境でかつての旧友達が寝食を犠牲にして働いて、

この日の統合を迎えたことだと思う。

彼らは社内から慰労されることはあっても世間から褒められることはない。

ましてやFacebookで自己アピールに腐心する起業家の

ギラギラさ、派手さはない。

しかしながら、世間からは見えないその汗は疑いの余地なく美しい。

昨年、もう一つの出身企業グループが世を騒がせた時に、

やはり別の旧友達が火消しに走っていた。

とてつもないプレッシャーを抱えながら、山場を乗り越える

彼らもまた世間から一切の評価はもらえなくとも、

特段輝いていたのを私は知っている。

サラリーを貰うビジネスマンの多くは、昔の

プロジェクトXにあったように「地上の星」である。

目立たず、顧客のために一際輝いている。